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2011/06/01

人間は宇宙の法則に逆らっている?

ある閉鎖系の中では常に系内のエントロピーは増大する方向に向かう。

ある水槽が板によって2つの領域に分けられているのを想像してもらいたい。

一方の領域にはただの水が、他方にはインクで色をつけた水が入っている。

ここで、2領域をへだてる板をとりはらうとどうなるかは容易に分かるだろう。
無論インクは時間とともに混ざり合い、いずれは全体として色のついた水になってしまうはずだ。

インクのついた水が自然と2層に分かれることはない。(インクが油性だったらわからないが(´・ω・`))

   インクと水  インクを投下 
        1.インクと水            2.インクを水に滴下
     インクと水は時間が経つにつれ混ざっていく     
      3.時間とともに混ざる        4.インクはもう取り出せない


これはエントロピーを説明する際によく使われる例なのである。

自然においては、最初の、二つに分かれた状態(=整った状態)から、最終的には混ざり合った状態(=乱雑な状態)へと必ず移行する。このことを「エントロピー(乱雑さ)が増大する」という。

これが「なぜ」なのか、明確な答を出している人はまだいない。


さて、ここで人間の営みについて考えてみよう。

人間は木材から家を組み立て、冷めていくはずの水を温め、たくさんの部品から精密なコンピュータをつくることができる。

すなわち、人間はばらばらのモノを組み合わせることで、自然のまま放置していては形成されないような整った構造をつくりだすことができる。

これは、人間が自然の法則に従った流れに反する動作をしていることにはならないだろうか。

自分が撮影に使ったデジカメ一つとってみても、到底自然発生的に組み上がるものではない。

では人間は自然の法則を乱しているのであろうか?

ここで最初に述べた一行「ある閉鎖系の中では常に系内のエントロピーは増大する方向に向かう。」の「ある閉鎖系の中では」に注目したい。

閉鎖系については、外部とのやりとりのない箱を想像してもらえばいい。
温度に差がある二つの水をその箱の中に入れると、しばらく経った後には二つの水は一つの同じ温度の水になる。これは、温度差がある、という整然とした状態から、温度差のない混ざりあった状態になったので、箱の中のエントロピーは増大している。

しかし、この箱が外部とのやりとりがないものではなく、底から常に加熱され、また外へと熱を逃がすことのできる箱だとすると事情が少し変わってくる。全体の水の温度が均一になってしまったとしても、底から熱が供給されて水は温められ、底以外の部分では外部へと熱を逃がすため水は冷める。つまり、箱の内部では底とそれ以外の部分で水に温度差がうまれ、エントロピーは減少している。

外部とのやりとりのある箱のような系を「開放系」と呼ぶ。開放系では、箱の中に整然とした構造が生まれることが知られている。

では我々の住む地球に目を向けてみよう。

地球はそれ一個で完結した閉じた箱(閉鎖系)のようにも見える。生命たちは地球というカプセルの中でぐるぐると循環を繰り返していると考えられそうだ。

しかし大事なことを見逃してはならない。地球は閉鎖系ではなく、常に宇宙から太陽の光を受け取って暖められ、また宇宙空間へと熱を逃がしている開放系である、ということを。

太陽から常に熱や光エネルギーを受け取っているからこそ、生命や人間といったとても整った存在が生まれたのだ。

先ほどの二つの温度の水の例は直感的に分かりやすいが、人間がモノを組み立てたりする行為も、太陽光によって整然とした
構造を生み出す挙動のひとつの表れである。

自分はこの事実を知って感動を覚えた。太陽光というただの形のないエネルギーが、人間という生命体を形作り、エネルギーの作用のひとつの表れとして、整った文明をつくりあげたのだ。

この事実はとても面白いと思うのだがどうだろうか。

久しぶりの更新で長々と書いてしまいましたが、ここまで読んでくださりありがとうございます。






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コメント

非公開コメント

マクスウェルの悪魔

エントロピー増大則の、他の「反例?」としてマクスウェルの悪魔が有名ですね。詳細は適当な書籍を読むと書いています(ブルーバックスに入っていたと思います)。ここで書かれたようなことに興味があるようでしたら、読まれてみては如何でしょうか。

No title

コメントありがとうございます。マクスウェルの悪魔については、専門書ではないですが少し書籍で読んだ記憶があります。気体の分子運動を見ることのできる存在、ですね。また、マクスウェルの悪魔についての書籍を読んでみたいと思います。

No title

面白かったです!
「インクはもう取り出せない」って一言がなんだか詩的に思えたり…

分かりやすく書かれていて、純粋に記事を読んでカオスに興味がわきますた!(・ω・)ノ
またいい記事期待してるじぇ~^^

No title

>夕凪ショウさん

ありがとうございます。そう言っていただけるととても嬉しいです。

自分はなかなか更新できないですが、これから少しずつ記事数を増やしていきたいと思います。

できるだけ読んで面白いものにしたいのですが、内容が専門的になってくるといかんせん難しくなってしまいそうです。
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